ギラン・バレー症候群について2回目ー。
前回はこちら→「ギラン・バレー症候群の話①」
今回はギラン・バレー症候群の予後とか検査、治療について書いてくよ。
一応もう一回過去問でよくでたこと載せとく。

ギラン・バレー症候群の検査
ギラン・バレー症候群の検査としては
血液検査・髄液検査・末梢神経伝導検査がある。
国試に関係する検査としては髄液検査。
髄液検査の結果でギラン・バレー症候群の特徴的な結果があるんよ。
それが蛋白細胞の増加。
蛋白が増える理由としてはくも膜下腔にある髄液・血漿関門での蛋白透過性が亢進するからなんやて。
ものすごく簡単に言うと、いっつも蛋白を止めとるやつが、なんでかしれんけど開放しとる状態。
国試では「細胞数が増加する。」って引っ掛けてくるけど、細胞数は増えん。
増えるのは蛋白!覚えといてね。

一応診断基準ものせとくね。
用いられるのはAsburyとCornblathによる診断基準。
診断に必要な所見が
- 二肢以上の進行性の筋力低下
- 腱反射消失
診断を支持する所見が
a.臨床的特徴
- 発症4週間以内に症状がピークに達する。
- 症状が比較的左右対称である。
- 軽度の感覚障害を認める。
- 脳神経麻痺(顔面麻痺・外眼筋麻痺・球麻痺)を認める。
- 症状の進行が停止して2〜4週間後に症状が改善しはじめる。
- 自律神経障害(頻脈・不整脈・高血圧・起立性低血圧など)を認める。
- 神経症状の発症時に発熱を認めない。
b.髄液所見
- 髄液蛋白:発症から1週以降で増加。
- 細胞数:10/m㎥以下。
c.電気生理学的所見
- 末梢神経伝導検査の異常。
予後
予後は前回でも載せたんやけど補足。
ギラン・バレー症候群には大まかに2つの型がある。
脱髄型と軸索型。
あと亜型としてFisher症候群もある。
- 脱髄型:少し回復遅いけど比較的良好。
- 軸索型:脱髄型に比べて不良。
とりあえずこれだけ覚えとけばOK。
だいたい聞かれるのはこれくらい。

補足でFisher症候群を書くよ。
Fisherは特徴的な三徴候があって、それが
外眼筋麻痺・運動失調・腱反射消失
予後は良好。一応覚えとくといいかも。
治療
次は治療。なにげによく出とる。
過去問としては、
Q.ギラン・バレー症候群の回復期の運動療法として適切でないのはどれか?
- 漸増抵抗運動
- マット上での四つ這う移動
- バルーンを用いた材での体幹筋強化
- 歩行練習
- 体操による筋のストレッチ
Q.50歳の男性。ギラン・バレー症候群発症後1週間経過。理学療法で適切でないものはどれか。
- 体位変換
- 呼吸訓練
- 代償動作の指導
- 関節可動域運動
- ベッド上での良肢位保持
だいたいこんな感じの問題がでる。
大事なのが時期と必要なこと。
よく出るのが代償動作なんやけど、
代償動作は症状が落ち着いてからするもの。やけん1週間ではせんわね。
4週間くらいは症状続くんやし、もうちょいあとから。
筋力増強運動とか漸増抵抗運動とかはもってのほか。
Overwork weaknessになっちゃうしだめ。

逆に、急性期に必要なのはこの3つ。

やけん、問題を解くポイントは
①漸増抵抗運動とか筋力増強訓練は行わない。
②代償動作は時期を考える。
やね。負荷量には注意。
以上。また次回。
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